服装自由の会社はここを見ていた! 新卒採用担当のホンネ【広告会社編】

服装自由の会社はここを見ていた! 新卒採用担当のホンネ【広告会社編】

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エントリーシートや面接のほかに、就活生が壁にぶつかり悩むのが、メークやヘアスタイル、そして身だしなみ。「スーツのボタンは1つ? 3つ?」「個性を出すためにほかの人と違う格好をした方がいいの?」など、まわりの声に惑わされる就活生も少なくないはず。

この連載では、金融、マスコミ、メーカーと、さまざまな業種の新卒採用担当の方にお話を聞き、採用担当だから話せる本音や面接でのポイントなど、就活生が「いま聞きたいすべて」をたっぷりと聞いていきます。

今回は、広告会社の株式会社電通で新卒採用を担当する筧奈々海さんにお話を聞いてきました。ほかの会社とは異なるエントリーシートや面接でのチェックポイントは、クリエーティブ業界を目指す就活生にとっても必見です!
公開日:2016/5/30

広告会社のエントリーシートにあるユニークな課題。どう答えるのが正解?

―筧さんは、電通でどのようなお仕事をされていますか?

主に新卒採用、中間採用を担当しています。私はいま入社して6年目で、以前はストラテジックプランナーとして戦略を立案する部署におり、昨年から人事局採用部に異動しました。当社は採用にものすごく力を入れているので、他社さんに比べて採用部の人数も多いんですよ。

―広告会社でお仕事をされていて、おもしろいと思うのはどのようなところでしょうか?

当社はテレビCMを作るだけの会社ではなく、クライアントの課題をアイデアで解決する会社です。「ブランドイメージを強くしたい」「未来の事業を考えたい」といったクライアントの悩みに対して、何が課題なのかを捉え、アイデアを生み出し、アウトプットまで導いていきます。社員それぞれが「こんなことまで!」という泥臭く厳しい仕事をしながら、課題を解決していく様子はすごく刺激的ですし、おもしろいですね。

―エントリーシートもユニークな内容だと聞きました。

ただ志望動機を書くのではなく、「電通のキャッチコピーを1本考えてください」といったものや、「誰もが知っている物語の、その後のストーリーを考えてください」「多くの人にリツイートされるつぶやきをご記入ください」などの課題を設けているんです。

―アイデアが試されるんですね。

そうですね。でも、ここでは、その答えが秀逸かどうかだけではなく、この課題に対して楽しんで前向きに打ち込めているかという姿勢を見ているんです。

広告会社のエントリーシートにあるユニークな課題。どう答えるのが正解?

アイデアが試される質問は、前向きに打ち込めているかがカギ

コミュニケーション能力、アイデア、実現力の3つがチェックポイント

―姿勢というのは、エントリーシートからも出てくるものでしょうか?

「変わった課題だから、適当に書いてしまえ」という思いが文面から感じられる方もいますね……。そういった方は、「考える」ことが仕事の電通向きではないかもしれません。また、面談時にはコミュニケーションシートというものを用意していて、一次面談では記入したものを面談員にその場で渡し、シートに書いてある内容をもとに話してもらいます。

―面接のときにはどのような点をチェックされていますか?

事前に考えていた内容を一方的に話される学生さんがいらっしゃいますが、それだと、お互いコミュニケーションが取れていないですよね。相手が聞きたいことをくみ取って話せる「コミュニケーション能力」に重きを置いています。それと、「アイデア」と「実現力」も大切なポイントです。

―3つポイントがあるんですね。どのようなところでチェックしているのでしょうか?

「マスコミの仕事はクリエーティブだから、奇抜なことを伝えなくちゃいけない」と思っている学生さんがいるんですが、そんなことはありません。それよりも、課題をどう解決するのか考える力が大事で、それを当社はアイデアと呼んでいます。さらに、アイデアを実現させるためには、障害も壁もたくさんありますよね。そこを粘り強く乗り越えていくような実現力を持つ人材を求めています。

「スーツはNGにしたいくらい!」 服装自由の会社は、あなたらしさを伝える見た目で

―面接時のチェックポイントとして、メークや服装、髪型などで感じる第一印象も大事だと思うのですが、いかがでしょうか?

当社は個性を大事にしているので、面談時の服装は自由ということにしているんです。メークもこうあるべきというものはありません。なぜなら、当社は国内で約6千、海外で1万社以上のクライアントを抱えているので、事業領域がかなり広いんです。だからこそ、紋切り型の画一的な人間ではなく、さまざまなバックグラウンドがある人がほしい。それを知るためにも、本当は面談時にスーツをNGにしたいくらいなんですよ(笑)。

―私服での面接は自己プロデュース力が問われますよね。

そうですね。でも、同じ日に他社さんの面談がある方もいますし、スーツの方が落ち着くという方も多いと思うので、スーツでも私服でも問題はありません。ですが、人からどう見えるか客観視する力は大事だと思いますね。真面目に見せたいならこの服装、明るく見せたいならこのメークというように、自分を見た目でしっかりと表現してくれる人は面談員から見てもわかりやすいです。

―でも、いざ自由といわれると、自由という括りに縛られてしまう気がします。筧さんは、どんな服装やメークで試験を受けられたのでしょうか?

私自身も、「この服だったから失敗した」とあとで後悔したくなかったのでスーツで選考を受けましたし、自信を持って話したいことを伝えられる格好であればいいと思います。メークに関しては、面談で女性の気持ちを動かしたいと話をする中で「メークで相手に与える印象が変わる」という話をしたので、面談員に突っ込まれても理由を言えるように丁寧なメークをしていきました。

―自分を表現できれば、それが一番いいということですよね。

そう思います。ただ、もちろん見た目だけが良ければいいということではありません。私たちが面談員に伝えているのが、「見た目に惑わされるな」ということなんです。きりっとした雰囲気だから仕事がバリバリできるわけではないし、華奢で線が細くみえても、粘り強くタフに仕事できる方もいます。なので、見た目で表現することも大切ですが、ちゃんと話してコミュニケーションがとれるかがやっぱり一番大事なポイントですね。

「スーツはNGにしたいくらい!」 服装自由の会社は、あなたらしさを伝える見た目で

真面目に見せたいならこの服装、個性的に見せたいならこのメーク。自分らしさを見た目で表現

「就活は運や縁だとは言いたくないんです」

—電通ではどんな社員さんが活躍されているんですか?

当社は本当にさまざまな社員がいるので一言で表すのは難しいですが、「電通鬼十則」と呼ばれる行動規範の中に「仕事は自ら創るべきで、与えられるべきでない」というものがあります。受け身で言われたことだけをやるのではなく、「こうしたらいいのでは?」と前のめりで動ける人が活躍していると思いますね。

―筧さんご自身はどのようなやりがいを感じていますか?

採用部は、「多くの学生さんに当社をアピールし、たくさんの会社の中から選んでもらう」のが仕事です。いまはクライアントの広告を作るのではなく、電通の広告を自分で作っているという感覚で仕事をしていますね。新卒採用のパンフレットやウェブサイトの出来が悪ければ、受験者の心も動かせないと思います。失敗するのも成功するのも自分の責任。いままでにないほどのやりがいを感じていますね。

―最後に就活生にメッセージをお願いします。

実は、私は高校生のときから、いまの会社に入りたかったんです。OB訪問をしたり、会社のことを調べたり、必死に入るための模索をしていました。だからこそ、就活は運や縁だとは言いたくないんです。興味があれば、その世界にどんどん飛び込んでいくのがいいことだと思っています。「どうせ自分には無理……」とは思わず、興味を持ったなら、エントリーして未来をつかみ取ってほしいと思います!

―ありがとうございました!

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